「なんだか最近、機嫌が悪い」
「保育園に行きたがらない」
「急に甘えん坊になった気がする」
4月をなんとか乗り越えた頃、こんな変化を感じるかもしれません。
それ、もしかすると「子どもの5月病」かもしれません。
「これって普通なの?」
「うちの子だけ?」
「私の関わり方が悪いのかな…」
そんな風に感じてしまうママもいるのではないでしょうか?
でも、大丈夫。
子どもの5月病は特別なことではなくて、むしろ「よくある自然な反応」なのです。
保育士としてたくさんの子どもたちを見てきた経験と、心理学の視点も踏まえて
子どもの5月病について、分かりやすくお伝えします。
子どもの5月病とは?

5月病とは、環境の変化によるストレスや疲れが、少し遅れて心や体に出てくる状態のこと。
子どもにとっての4月は、大人が思っている以上に大きな変化の連続です。
・初めての保育園
・クラス替え
・先生やお友達の変化
・生活リズムの変化
一見「慣れてきたかな?」と思う頃でも、実はずっと気を張って過ごしています。
そしてゴールデンウィークで一度気持ちが緩んだあと、また日常に戻るタイミングで一気に疲れが出る。
これが、いわゆる「5月病」です。
それ、ちゃんと理由があります(ストレス理論)
実はこの流れ、心理学的にも説明されています。
カナダの内分泌学者である「ハンス・セリエ」は、人はストレスを受けると
1. 頑張る時期(抵抗期)
2.限界がきて疲れが出る時期(疲弊期)
という段階をたどると提唱しています。
子どもたちにとっての4月は、まさに「頑張る時期」。
そして5月は、その反動で疲れが出やすい時期です。
つまり5月病は「問題」ではなく、体がちゃんと働いているサインとも言えます。
見逃しやすい子どものサイン

子どもは自分の気持ちをうまく言葉にできないので、「行動」でサインを出します。
例えばこんな変化↓
・朝になると機嫌が悪い/ぐずる
・「行きたくない」と言う
・急に甘えが強くなる
・夜泣きが増える
・食欲が落ちる
・すぐ怒る/泣く
ここで大事なのは、これを「困った行動」と見るか「SOS」と見るか。
保育の現場でも、5月は子どもたちのこういった姿が増えます。
でも実際は、「困らせている子」ではなくて、「頑張りすぎている子」かもしれません。
この子どもの姿を「大人がどう受け取るか」で、関わり方が変わってきます。
保育士が感じる「本当の原因」

よく「環境の変化が原因」と言われますが、現場で感じる本当の理由はもっとシンプル。
「ずっと頑張り続けてきた疲れ」です。
4月の子どもたちは本当にすごい。
・知らない場所に行って
・知らない大人と過ごして
・ママと離れて
・ルールを覚えて
これ、大人でもしんどいよね。
しかも子どもは、「疲れた」「不安だよ」をうまく言えないまま、体にため込んでいきます。
だから5月に出るのは、むしろ自然なことなんです。
甘えが増えるのは「発達として正常」(愛着理論)

この時期、甘えが強くなる子も多いです。
でもそれは「わがまま」ではなくて、ちゃんと理由があります。
イギリスの精神科医「ジョン・ボウルビィ」 が提唱した愛着理論では、子どもは「安心できる存在」がいることで、外の世界に挑戦する力を持つとされています。
つまり、
・甘える
・くっつく
・離れたがらない
上記の行動は、「もう一度安心を確認したい」という自然な反応。
むしろ、安心できる相手がいるからこそ出せる姿です。
なぜイライラするの?(自己調整の未発達)

「なんでこんなに怒るの?」って思うこともあるよね。
これも理由があって、子どもはまだ自己調整(気持ちをコントロールする力)が発達途中。
だから
・なんで不安なのか分からない
・どうしたらいいか分からない
結果として、泣いたり怒ったりという形で外に出てきます。
さらにストレスがかかると、体の中ではコルチゾールが増え、
・イライラしやすくなる
・眠りが浅くなる
といった変化も起こります。
つまり「性格」だけではなくて、ちゃんと体と発達の仕組みなんです。
ママができる関わり方

では、どうしたらいいのか。
答えはとてもシンプルで「安心できる場所に戻してあげる」こと。
具体的には
・スキンシップを増やす
・話を聞く(アドバイスしなくてOK)
・甘えさせる
・無理に頑張らせない
ここで大事なのは、解決しようとしないこと。
「こうしたらいいよ」よりも「そっか、がんばってるね」で十分。
外で頑張ってる分、家では「何もしなくていい場所」にしてあげる。
それだけで、子どもはちゃんと回復していきます。
やりがちなNG対応
ついやってしまいがちだけど、注意したいのがこちら↓
・「みんな頑張ってるよ」と比べる
・無理に行かせようとする
・気持ちを否定する
・早く慣れてほしいと焦る
ママの気持ちもすごく分かる。
でも子どもにとっては、「分かってもらえなかった」という記憶が残りやすいと言われています。
それがさらに不安につながることもあります。
実はママも同じくらい疲れてる
ここ、すごく大事。
子どもが不安定な時期って、ママも同じくらい疲れてるよね。
・新生活
・送り迎え
・仕事復帰
・生活リズムの変化
だから、ママ自身も「ちゃんと対応しなきゃ」って思いすぎなくていい。
余裕がない日は手抜きごはんでもいいし、テレビでもいい。
ママが少しラクになることも、子どもにとっては安心につながります。
それでも心配なときは
・1ヶ月以上続く
・食事や睡眠に大きな影響がある
・明らかに元気がない
そんなときは、園の先生や専門機関に相談してOK。
一人で抱えなくて大丈夫。
まとめ
子どもの5月病は
「うまくいってないサイン」ではなくて
「ちゃんと頑張ってきたサイン」
です。
泣いたり、甘えたりするのは
「戻る場所がある」って分かっているから。
だからこそ
「大丈夫だよ」
「ここにいていいよ」
その安心を、そっと渡してあげてほしいなと思います。
この時期の姿って、あとから振り返るとすごく愛おしいものだったりします。
泣いてた日も、くっついて離れなかった日も、全部ちゃんと頑張ってた証だから。
でもその「今」って、本当にあっという間に過ぎていく。
だからこそまめフォトでは、笑顔だけじゃなくて、その子らしい今をまるごと残しています。

